今日の音楽4

今日は僕のブログ・SNSでたびたび登場するUKジャズの音源を3枚紹介したいと思います。


①Turn To Clear View/Joe Arnon-Jones(2019)


UKジャズシーンはもとより多方面から注目を集める若きキーボーディスト / プロデューサーのジョー・アーモン・ジョーンズがのアルバム。実は今年リリースしたデビューアルバムが大きな反響を呼んでいるアフロ・ジャズ・ファンク・バンドのエズラ・コレクティヴの一員としても活躍している。Glastonbury、SXSW、Boiler Roomなどへの出演を果たし、新世代ジャズ・シーンを語る上では欠かせない存在です。前作に続いて共同プロデューサーにはMaxwell Owinを迎え、Moses Boyd、Nubya Garciaといったパーマネントなメンバーを筆頭に、Ezra Collectiveのホーン隊メンバーなど、現在のUKジャズ・シーンのオールスターが集結した1枚。サウンド的にはダブ、ハウス、ヒップホップなどの要素も取り入れ、よりUKらしいエクレクティックなジャズを聴かせてくれます。



②Nubya's 5lve/Nubya Garcia


UKはロンドンのレーベル『Jazz Re:Freshed』から2017年にリリースされた、サックス奏者“Nubya Garcia”(ヌバイア・ガルシア)による初リーダー作。ジャイルス・ピーターソン主宰の『Brownswood』からリリースされたロンドンの新世代ジャズシーンを紹介するコンピ「We Out Here」(2018)にも曲が収録され、「JAZZ FM AWARD 2019」では“UK JAZZ ACT"を受賞するなど、UKジャズシーンを牽引するヌバイア・ガルシアの今作には同じく現在のUKジャズシーンを牽引するジョー・アーモン-ジョーンズ、モーゼス・ボイドらが参加し、グルーヴィかつモーダルなサウンドになっている。



③Ancient Lights/Uniting Of Opposites


1960年代後半に世界を席巻したインド音楽。シタール、タブラ、タンプーラなど独特な古典楽器を用いた瞑想的な音楽で、インド系移民の多いイギリスでは特に盛んで、ロック、フォーク、ポップス、ジャズと様々なシーンに影響を及ぼしました。そのシタール奏者だったクレム・アルフォードほか、在英インド人のタブラ奏者のマンジート・シン・ラシヤが参加する新たなバンド・プロジェクト、ユナイティング・オブ・オポジッツです。注目すべきはバンドの中心でプロデュースを行なうティム・リッケン。ティム・デラックス名義で2000年代にハウス・ミュージックのシーンで数々のヒット作を生み出しました(僕もよく買ってた)。近年はクラブ・ミュージックシーンとは距離を置き、2014年リリースの『The Radicle』は生演奏を大きくフィーチャーしたバンド・サウンドを中心に、ジャズやブルースからの影響を受けたものでした。その中にインド音楽の要素を取り入れた「Shanti」という曲がありましたが、ユナイティング・オブ・オポジッツはその方向性を発展させたものであると思います。ティム自身もタンプーラの演奏をマスターし、『Ancient Lights』の制作に取り組みました。ほかにもローズ、シンセの演奏、“ダブロトニクス”と称するエレクトロニクス処理、及びミックス、エンジニアリングをしています。このアルバムは言葉で表すのがとても難しいですが一言で表せばスペーシーでオリエンタルでダビーなジャズでしょうか。




今日は簡単に現在のUKジャズから3枚の音源を紹介しました。次回は60~70年代の音源をジャンルを問わずに数枚紹介する予定です。



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